YKKが温室効果ガス排出量を56.2%削減、世界37拠点で使用電力100%再生可能エネルギー化を達成 ~気候変動対応に加え、生物多様性、資源循環への取り組みを加速し、循環型社会の実現に貢献~

2024年07月11日

 YKK式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷裕明、以下YKK)は、2023年度の温室効果ガス排出量をScope1+256.2%削減、Scope332.7%削減(ともに基準年2018年度比)したことをご報告します。
 YKKは、持続可能性目標「YKKサステナビリティビジョン2050」(以下ビジョン)のもと、「気候」「資源」「水」「化学物質」「人権」の5つのテーマと関連する10項目のSDGsの達成に向けて取り組んでいます。「気候」のテーマにおいては、温室効果ガス排出量削減施策の一環として、再生可能エネルギー由来電力の使用を増やしており、2023年度に使用電力を100%再生可能エネルギー由来に切り替えた拠点が、2022年度より6拠点増え、世界37拠点になりました。使用電力全体に占める再生可能エネルギーの割合は、2022年度の46.1%から2023年度には56.5%になりました。
 YKKでは、社会的要請や顧客ニーズのもとに常に「YKKサステナビリティビジョン2050」の点検を行う中で、気候変動に加え、生物多様性、資源循環をはじめとする循環型社会の実現に向けた取り組みをより加速させるため、この度ビジョンを改定し、新たなKPIを追加しました。
 尚、改定ビジョンの内容、およびビジョン実現への最新の進捗については、202481日発行予定のYKK統合報告書「This is YKK 2024」に詳細を掲載する予定です。また、環境、社会、ガバナンス、財務に関する詳細データは「This is YKK 2024データブック」にて開示します。

参考:統合報告書「This is YKK」と「データブック」 2024年度版は202481日発行予定です。

 


太陽光発電設備(YKKベトナム社ハナム工場)

YKK株式会社 執行役員 サステナビリティ推進室長 吉岡麻子コメント
 2023年度の温室効果ガス排出量は、省エネタイプの生産設備・工場インフラ設備の導入拡大、再エネ電力購入や太陽光発電設備設置などにより、Scope1+2で基準年2018年度比56.2%を削減し、2030年までにScope1+250%削減を掲げる「SBTイニシアティブ」認定の「1.5℃目標」を大きく上回ることができました。今後も2050年までの「気候中立」と「自然との共生」の実現を掲げる「YKKサステナビリティビジョン2050」のもと、気候変動、生物多様性、そして持続可能素材の利用推進などの資源循環にも強く注力し、サプライチェーン全体でアパレル業界の環境問題に対して積極的に取り組んでまいります。

資源循環への取り組み
 YKKでは循環型社会の実現への貢献として、資源循環に関する取り組みを強化しています。2024年1月には、ZARAを傘下に置くスペインのアパレル流通グループのインディテックス(以下インディテックス社)とドイツ総合化学メーカーBASF(以下BASF社)と協働し、インディテックス社のジャケットを、BASF社が開発した循環型ポリアミド材料loopamid®(※)を使用して製造するという画期的な共同プロジェクトに、loopamid®を使用したファスナーとスナップ・ボタンの提供を通じて参画しました。ファッション産業におけるクローズドループのリサイクルを目指し、循環型社会の実現への取り組みを強化していきます。

参考情報
インディテックス社プレスリリース(英文)
[2024
123] BASF and Inditex make a breakthrough in textile-to-textile recycling with loopamid, the first circular nylon 6 entirely based on textile waste


BASF
社プレスリリース

[2024130] BASFInditex、繊維廃棄物のみを原料とする初の循環型ナイロン6loopamidでテキスタイルからテキスタイルへのリサイクルにおいて飛躍的な革新を実現