公正取引委員会からの勧告について
2026年06月23日
本日、YKK 株式会社(以下、「当社」)は、公正取引委員会から、下請代金支払遅延等防止法(以下、「下請法」)に基づく勧告(以下、「本勧告」)を受けました。
お取引先様をはじめ関係者の皆様には、ご心配とご迷惑をおかけしておりますことを心より深くお詫び申し上げます。
1.本勧告の概要
本勧告は、当社が第三者へ委託する当社のファスニング製品の加工、およびその検査作業等(以下、「本件作業」と言います。)のうち、2023年6月14日から同年7 月3日までの間に下請法の適用される富山県内のお取引先様8名から発注単価の引上げ要請を受けた49作業で、2023年7月4日から2025年11月27日までに発注したものが、下請法第4条第1項第5号(買いたたきの禁止)に違反するとして、その是正の勧告を命じるものです。
本勧告が前提とする認定内容の概要は、以下の通りです。
当社は、遅くとも2023年2月頃に、本件作業を委託している下請法が適用される特定のお取引先様に、本件作業の発注単価の検討にあたり、当社が設定した1時間当たりの工賃を1時間に行うことができる委託作業の回数(以下、「作業可能回数」と言います。)で除して得た額を単価とする算定方法を用いることをお伝えしました。
当社は、2023年6月14日から同年7月3日までの間に当該お取引先様のうち8名から、49作業の発注単価の引上げの要請を受けました。
この要請に応じて発注単価の引上げを実施するにあたり、当社は、実態に即した作業可能回数を用いて上記の算定方法により算出した発注単価(以下、「本来の発注単価」と言います。)に引上げた場合に自社の製造原価が増加することなどを踏まえ、当社の許容範囲内に収まるよう作業可能回数を設定するなどし、当該お取引先様に説明を行うことなく、本来の発注単価を下回る発注単価(以下、「実際の発注単価」と言います。)を一方的に定めたものと認定されました。
2023年7月4日から2025年11月27日までに実際に発注した49作業の実際の発注単価は、本来の発注単価に比して約9.0%から約72.5%低い水準となっていました。なお、一部の発注単価については、当時の富山県の地域別最低賃金を基礎とした水準を下回るものも含まれており、通常支払われる対価に比べて著しく低い額を不当に定めたと認定されています。
2.本勧告への当社の対応
本勧告を受ける以前に、当社は上記8名を含む本件作業を委託する下請法の適用を受けるお取引先様と協議を実施し、本件作業について本来の発注単価への見直しを行いました。その結果、2025年12月以降に受領する本件作業について、見直し後の発注単価を適用させるとともに、2023年7月4日以降の発注に遡って49作業の発注単価の引上げを行い、当該引上げ後の発注単価に基づき再算定した代金額と、既にお支払い済みの代金額との差額(総額約2,655万円)のお支払いを受注者21名に対し実施いたしました。
当社は、本勧告を厳粛に受け止め、本勧告に従い、今後の取引において同様の問題が発生することがないよう、当社取締役会の決議により確認するとともに、中小受託取引適正化法(旧下請法)遵守のための社内教育の見直しやチェック体制の強化などを実施し、これらの取り組みを全役職員に周知徹底することでコンプライアンスの一層の強化と再発防止に努めてまいります。
【補足】
改正前の下請代金支払遅延等防止法(下請法)は、2026年1月1日の改正により「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(中小受託取引適正化法)」として施行されました。本件は旧法(改正前の下請法)が適用される事案だったため、文中では「下請法」と表記しております。