YKK株式会社 2025年度 第2四半期(中間期)連結決算のポイント

2025年11月06日

Ⅰ.YKKグループ連結業績

 YKKグループの当中間連結会計期間における売上高は4,808億円(前年同期比2.5%減)、営業利益は248億円(前年同期比21.7%減)、経常利益は272億円(前年同期比21.7%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は182億円(前年同期比20.0%減)となりました。

Ⅱ.事業別連結業績

(ファスニング事業)
 当中間連結会計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、米国による追加関税の発動や中東情勢不安、中国経済の減速等の通商リスクや地政学リスクの高まりにより、景気の先行き不透明な状況が続いております。
 このような事業環境のもと、米国通商政策動向の不透明感から受注が減少し、加工輸出製品向け販売が低調に推移しました。
 この結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は前年同期比4.5%減の2,106億円となりました。営業利益は、継続的なコストダウンを実施したものの、販売ボリュームの減少や操業度低下の影響、インフレに伴う賃金改定実施による労務費の上昇等の影響により、前年同期比22.6%減の211億円となりました。

(AP事業)
 当中間連結会計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本においては、法改正を見据えた前年度末の駆け込みの影響により、新設住宅着工戸数は前年を下回りました。また、3省連携補助事業(住宅省エネキャンペーン)により、一定のリフォーム需要が見られました。海外においては、北米では金利の高止まりや資材価格の上昇等により、ビル建材・住宅建材市場において工事の着手や進行への影響が継続しております。中国では市場の縮小傾向、台湾では市場の堅調な推移、インドネシアでは購買力低下の影響が続いております。
 このような事業環境のもと、日本においては、住宅用高断熱窓や、内窓を中心としたリフォーム商品、ビル改装分野の販売が前年同期を上回ったものの、全体では前年同期並みとなりました。海外においては、北米ではビル建材・住宅建材の販売が前年同期を下回りました。中国では内需における高級市場向けの販売、台湾では集合住宅向けの販売が好調を継続し、ともに前年同期を上回りましたが、インドネシアでは前年同期を下回りました。
 この結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は前年同期比0.8%減の2,686億円、営業利益は、資材価格の高騰や販管費の増加等の影響を製造コストダウン等で吸収できず、前年同期比6.7%減の54億円となりました。