YKK株式会社 2025年度 第1四半期連結決算のポイント

2025年08月07日

Ⅰ.YKKグループ連結業績

 YKKグループの当第1四半期連結累計期間における売上高は2,352億円(前年同期比5.2%減)、営業利益は114億円(前年同期比29.0%減)、経常利益は106億円(前年同期比43.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は89億円(前年同期比39.0%減)となりました。

Ⅱ.事業別連結業績

(ファスニング事業)
 当第1四半期連結累計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、米国の通商政策への懸念や中東情勢不安、中国経済の減速等の通商リスクや地政学リスクの高まりにより、景気の先行き不透明な状況が続いています。
 このような事業環境のもと、米国通商政策動向の不透明感から受注が減少し、特に中国地域の加工輸出向け販売が低調に推移しました。
 この結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は前年同期比9.2%減の1,052億円となりました。営業利益は、継続的なコストダウンを実施したものの、販売ボリュームの減少や操業度低下の影響、インフレに伴う賃金改定実施による労務費の上昇等の影響により、前年同期比22.5%減の110億円となりました。

(AP事業)
 当第1四半期連結累計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本においては、法改正を見据えた新設住宅着工申請の駆け込みが前年度末に見られました。また、3省連携補助事業(住宅省エネキャンペーン)は、当年度も継続して実施されています。海外においては、北米では金利の高止まりや資材価格の上昇等により、ビル建材・住宅建材市場において工事の着手や進行に影響が見られます。中国では市場の縮小傾向が続き、台湾では低金利、インドネシアでは高金利が継続しています。
 このような事業環境のもと、日本においては、住宅用高断熱窓やビル改装分野の販売が前年同期を上回ったものの、全体では前年同期並みとなりました。海外においては、北米ではビル建材・住宅建材の販売が前年同期を下回りました。中国では内需における高級市場の販売が好調に推移し、台湾では集合住宅向けの販売が伸長し、ともに前年同期を上回りましたが、インドネシアでは前年同期を下回りました。
 この結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は前年同期比1.7%減の1,292億円となりました。営業利益は、資材価格の高騰や販管費の増加等の影響を製造コストダウン等で吸収できず、前年同期比53.2%減の14億円となりました。