経済産業省で開催された表彰式にYKKが参加、最優秀賞を受賞 ~「オレンジイノベーション・アワード2024」参加企業35社から選ばれる~

2025年03月17日

 YKK株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷裕明、以下YKK)は、3月5日に開催された「オレンジイノベーション・アワード2024」の表彰式に出席しました。

経済産業大臣政務官 竹内真二氏(左)
YKK株式会社 西田知可(右)
(3月5日 表彰式にて)
最優秀賞トロフィー

 YKKは「誰でも開け閉めがしやすいファスナー」の実現に向けて、大阪市や鳥取市のデイサービスやグループホーム、認知症当事者が集まり自らの体験や必要としていることを語り合う場である本人ミーティングに、YKKファスニング商品がついている衣服や雑貨を持って訪問し、日々の暮らしにおけるファスナーの開け閉め作業で感じているストレスなどヒアリングを行いました。認知症当事者との対話を通じて開発・改良し、試作品を持って再訪問するプロセスを繰り返す当事者参画型開発を進める中で、多世代への展開を目指している点や、多様な当事者とともに開発を進めている点が評価されました。

施設訪問時にファスナーを説明
ファスナーの開け閉め作業を当事者に体験いただく

 3月18日に開催される日本認知症官民協議会総会に登壇し、本取組を紹介します。
YKKはこれからも小さな商品であるファスニング商品によって誰もが暮らしやすい社会づくりのお役に立てるようにいたします。

 「誰でも開け閉めがしやすいファスナー」の開発は、3つの既存商品をベースとしています。

  • 左右の開具にマグネットが埋め込まれており、マグネットの磁力により開具を近づけるだけで、ファスナーを閉めることができる商品です。従来のファスナーでは操作が難しい認知症当事者が、ご自身で開け閉め出来たときの笑顔が印象的でした。パーツの色に関するご要望をもとに、更に操作性を高めるべく改良を進めています。

  • 後付けの樹脂パーツを使用して挿入口を広げ、オープンファスナーの挿入をサポートする商品です。認知症当事者との対話を通じて、挿入口を広げることで操作性が高められることに気づき、形状の改良を進めています。

  • ユニバーサル引手デザインの商品です。当初は穴に指を引っかけて開け閉めできるリングタイプを検討していましたが、認知症当事者はつまんで開け閉めする方が多かったことからつまみやすいデザインを検討中です。

■「オレンジイノベーション・アワード2024」について

 認知症イノベーションアライアンスワーキンググループ事務局(経済産業省)が主催する「オレンジイノベーション・アワード2024」は、認知症の人とともにやりたいことの実現の助けとなる製品・サービスの開発が様々な業界・領域にて推進され、「当事者参画型開発」の認知が拡がり、共生社会が実現されることを目指し、当事者参画型開発に取組む企業・団体等を表彰するものです。

〈経済産業省ウェブサイト〉

■日本認知症官民協議会について

 日本認知症官民協議会は、国や地方公共団体や各業界団体、認知症当事者らが一体となって認知症バリアフリーの取組を推進するために設立され、年に一度、取組の成果を報告する総会が開催されています。