YKK株式会社 2024年度 第2四半期(中間期)連結決算のポイント

2024年11月07日

I.YKKグループ連結業績
 YKKグループの当中間連結会計期間における売上高は4,932億円(前年同期比8.5%増)、営業利益は317億円(前年同期比10.5%増)、経常利益は347億円(前年同期比9.4%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は228億円(前年同期比13.2%増)となりました。

Ⅱ.事業別連結業績
(ファスニング事業)
 当中間連結会計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、世界的な物価高騰、銅価格の上昇、コンテナ不足によるロジスティクスの混乱等により、景気の先行き不透明な状況が続いているものの、アパレル小売市場においてはコロナ禍以降高止まりしていた在庫水準が落ち着きを取り戻しつつあります。
 このような事業環境のもと、顧客要望納期対応をはじめとした施策の奏功により、ASEANISAMEA、中国地域において、2024年秋冬物及び2025年春夏物衣料品向けの受注・販売が好調に推移し、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は前年同期比19.0%増の2,206億円となりました。営業利益は、材料高騰やインフレに対応するための賃金改定実施による労務費の上昇等の減益要因があったものの、販売ボリュームの増加及び操業度向上に加え、継続的なコストダウンの実施等の影響により、前年同期比82.0%増の272
億円となりました。

(AP事業)
 当中間連結会計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内においては、住宅価格の高騰継続により、新設住宅着工戸数は前年同期を下回りました。海外においては、北米では、ビル建材市場は金利の高止まりによる不動産市況の悪化により低調な状況が継続、住宅建材市場は着工が前年同期を下回りました。中国では住宅購入支援策が打ち出されたものの市場縮小傾向は継続、台湾では住宅着工は増加、インドネシアでは住宅購入税制優遇による景気刺激策が継続されております。
 このような事業環境のもと、日本国内においては、樹脂窓等の販売は前年同期を上回ったものの、国内全体では前年同期を下回りました。海外においては、北米ではビル建材、住宅建材ともに販売は前年同期を上回りました。中国では内需における中級市場での販売が好調に推移しました。また、台湾では順調な物件施工により販売が好調に推移し、インドネシアでも販売が好調に推移しました。
 この結果、売上高(セグメント間の内部売上高を含む)は前年同期比1.1%増の2,708億円、営業利益は、資材価格の高騰や販管費の増加等の影響を製造コストダウン等で吸収できず、前年同期比62.5%減の58億円となりました。