2024年08月01日
YKK株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷裕明、以下 YKK)は、この度、YKK精神「善の巡環」を根幹とした経営・事業活動、ならびに、サステナビリティへの取組みについて、財務情報と非財務情報を統合的にまとめた統合報告書「This is YKK 2024」を発行したことをお知らせします。
YKKは、2050年までに「気候中立」と「自然との共生」の実現を達成するための持続可能性目標「YKKサステナビリティビジョン2050」のもと、「気候」「資源」「水」「化学物質」「人権」の5つのテーマと関連する10項目のSDGsの達成にむけて取り組んでおり、その進捗状況を本報告書にて開示しております。また、環境・社会・ガバナンス・財務に関する詳細データは「データブック」にて開示しています。「YKKサステナビリティビジョン2050」の改定に伴い、気候変動、生物多様性、そして持続可能素材の利用推進などの資源循環にも強く注力し、サプライチェーン全体でアパレル業界の環境問題に対する取り組みの情報開示を強化しました。
YKKは、今後もステークホルダーの皆様との積極的な相互コミュニケーションを重視し、事業活動を通して、持続可能な社会への貢献を目指してまいります。
統合報告書「This is YKK 2024」ならびに「データブック」は、YKKウェブサイトからご覧頂けます。
■「YKKサステナビリティビジョン2050」目標達成に向けた2023年度活動実績
【気候】
・Scope1+2における温室効果ガス排出量238,812t(基準年2018年度比 56.2%削減)
・Scope3における温室効果ガス排出量587,848t(基準年2018年度比 32.7%削減)
・使用電力全体に占める再エネの比率 56.5%
・使用電力を再エネ100%で稼働する拠点数 37拠点
・太陽光発電設備稼働 10件(累計28拠点)
・石炭ボイラーの更新計画策定
【資源】
・持続可能素材(リサイクル材、植物由来材料など)の割合38%(前年度比+12ポイント)
・持続可能な形態の梱包材への切替え実績31.0%
・YKKジャパンカンパニー(黒部事業所)においてファスニング商品の主要外装梱包段ボールを環境配慮型品に切替え完了
・YKKと既に取引をしている、または取引予定があるサプライヤーに対して、「The Copper Mark」認証(※1)有無の調査を実施
・YKKのファスナーをより長く使用いただくための「リペア対応シリーズ」の販売を開始
・YKKのファスナーに使用される銅合金、亜鉛合金の社内リサイクル技術、運用フローを構築
・YKKセンターパーク ふるさとの森において「自然共生サイト」認定
【水】
・取水量8,898千トン(基準年2018年度比22.1%削減)
・取水量原単位 2022年度比 13.1%削減
・水使用量が少ない製造設備の導入、水リサイクル施設の新規導入(累計13拠点)
・ZDHC Wastewater Guidelineをベースとした排水管理調査実施
・各製造拠点における水リスク調査の実施
【化学物質】
・YKK RSL(2023年版)のサプライヤーへの周知および適合調査実施(1,663社)
・社会・顧客のニーズに基づく自社基準(YKK RSL(※2))(2024年版)への年次改定実施
・OEKO-TEX® STANDARD 100認証およびAFIRM(※3) RSL適合状況のモニタリング試験実施
・ZDHC MRSL(※4)適合性レベル評価システムのグローバル展開
・YKK RSL(2023年版)の不適合材料に対する代替材料の選定および材料・製造工程等の開発推進
・購入材料の全フッ素試験実施およびPFAS(有機フッ素化合物)代替材料への切替え推進
・ブラス材スライダーにおける AcroPlating® 販売数量割合 25%(前年比+7ポイント)
【人権】
・YKKグローバルコンプライアンス基準(YGCC)セルフチェック/監査を対象全拠点で実施(継続)
・実施結果を踏まえ、対処すべき課題の特定、および、実施計画の策定
※1:銅産業の責任ある生産と国連SDGsへの貢献を示す国際的枠組み
※2:Restricted Substances List(制限物質リスト)
※3:Apparel and Footwear International RSL Management Group(アパレル&フットウエア国際RSL管理グループ)
※4:Manufacturing Restricted Substances List(製造時使用制限物質リスト)
■「This is YKK 2024」主な掲載内容
「善の巡環」とサステナビリティ/トップメッセージ/「善の巡環」と価値創造/第6次中期事業方針と事業戦略/「YKKサステナビリティビジョン2050」目標達成に向けた2023年度活動実績、2024年度以降の計画/トップダイアログ/経営理念浸透活動/ガバナンス/財務・非財務ハイライト