丸屋根展示館 リニューアル YKK海外進出第1号 ファスナー製造設備の実機を新たに展示
2024年07月25日
YKK株式会社(本社:東京都千代田区)は、黒部事業所(富山県黒部市)内に整備したYKKセンターパーク※1 丸屋根展示館2号館内の展示物を一部リニューアルし、本日 7月25日より公開しました。
新たに整備した展示ゾーンでは、1959年にYKK海外進出第1号としてインドへ輸出したファスナー製造機械の製造ラインを実機を用いて再現しました。あわせて海外工場で初めて生産に挑戦した技術者たちが直面した困難や、それをどのように工夫・改善して乗り越えたかを海外赴任第1号となった元社員へのインタビュー映像を交えてご覧いただけます。
(Zone1) 自動化と海外進出への道 自社開発した間歇チェーンマシンと世界初となったスライダー自動製造機を紹介
(Zone2) インド・キャンガン社※2製造設備 海外進出第1号となった生産ラインを再現
(Zone3) インド後の海外進出と自動化技術 世界同一品質の実現後の海外事業展開を紹介
新たに展示した製造設備は、全自動化されたファスナー製造設備の原点であり、当時の機械技術の水準を知る上で、貴重な史料です。YKKはインドでの経験から自社開発した自動化技術が世界で通用する手応えを得て、この後本格的に海外へと事業を展開していきます。日本が高度経済成長期に入り、海外市場へ目を向け始めた時期であったことを考えると、歴史的にも大きな転換期だったといえます。2015年にインドで奇跡的にほぼ当時のままの状態で残っていたこれらの製造機を、創業以来ずっと引き継いできた一貫生産体制のシンボルとして初めて公開します。
■YKK株式会社 相談役 𠮷田 忠裕 コメント
YKKと刻印された古い機械がインドのコルカタ市内の倉庫に残っていると一報を受けた時、YKKグループの「技術の総本山」と位置づける黒部事業所で保存すべきだと思いました。YKKの技術史においてとても重要なこれらの機械は、その後の海外進出へのターニングポイントとなりました。そのようなYKKにとって意義深い機械を、社内だけでなく、一般の方にもご覧いただけるようになったことを大変嬉しく思います。
※1 YKKセンターパーク HP http://www.ykkcenterpark.jp/
※2 インドへの進出はYKK単独資本ではなく、キャンガン社との技術提携工場への製造設備輸出であった。