第12回EST交通環境大賞の大賞(国土交通大臣賞)を受賞 ~富山県黒部市における社員通勤変革への挑戦~
2021年10月05日
YKK株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷 裕明、以下YKK)は、製造・開発の中核拠点である黒部事業所(富山県黒部市)での取り組みが評価され、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団(エコモ財団)※1が主催する第12回EST※2交通環境大賞の最高賞である国土交通大臣賞を受賞しました。EST交通環境大賞は地域の交通環境対策に関する取り組み事例を発掘し、優れた取り組みの功績や努力を表彰するとともに、その取り組みを広く紹介し、普及を図ることを目的として、EST普及推進委員会によって2009年度に創設された表彰制度で、今回は10月4日に表彰式が執り行われました。
YKKグループでは東日本大震災を契機として、本社機能の一部移転を推進し、2016年4月までに約230人の社員が東京等の首都圏から黒部事業所へ異動しました。YKKでは、移住した社員や家族の移動手段確保のため、黒部市や地元交通事業者と協働して地域公共交通の整備を進めましたが、この取り組みが高く評価されました。特に優れた取り組みとして、市内主要施設を巡回する公共バス路線の整備化と、社員証を活用した運賃精算システム導入による従業員のマイカーからバス通勤への転換推進が評価されました。YKKは今後も地域に根差し、持続可能な社会づくりへの貢献にむけて、さまざまな取り組みを進めてまいります。
【黒部市長 大野久芳 様 コメント】
貴社のこの度のEST交通環境大賞受賞の報に接し、心よりお祝い申し上げます。また社員の皆様におかれましては、通退勤を通して公共交通の利用促進を実践され、まちづくりの先導役となって貢献いただいておりますことに深く敬意と感謝を表します。今回の受賞においては「社員証を活用した運賃精算システム」や「マイカー通勤からバス通勤への転換」が高く評価されましたが、これら全国に先んじた取り組みは大変誇らしく、地域貢献の新しい形として根付いていくものと確信しております。黒部市は令和3年3月31日に市制施行15年の節目を迎えました。これまでの皆さまの活動は、地域と協働したまちづくりのためにも欠かせないものと考えております。「健やか」「展(のび)やか」「朗らか」黒部の創造に向け、今後ともお力添えを賜りますよう、お願い申し上げます。
【YKK株式会社 副社長 黒部事業所長 浅野慎一 コメント】
YKKグループでは、黒部事業所に勤務する従業員のうち黒部市居住の方が約3300人で、その9割はマイカーで通勤しています。朝夕の事業所周辺道路では渋滞が発生し従来から課題でしたが、2016年4月までに実施した本社機能一部移転による東京などの首都圏から異動した約230人の従業員とその家族の市内での移動手段確保も重要な課題となりました。この度、黒部市や地元交通事業者の皆さまと協働した地域公共交通整備の取り組みでは、市民の皆さまに公共交通を気軽に利用いただける環境が整ったことに加え、交通渋滞緩和や排気ガス削減(CO2削減 年229ton)を実現することができました。YKKは今後も、持続可能な社会づくりに取り組み、地域社会に貢献して参ります。
・リリース中の※1及び※2については、下記を参照ください
・YKKの黒部市での公共交通の取り組み概要は別資料(EST取組み概要)を参照ください
※1 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団(エコモ財団)
運輸及びその関連分野における移動円滑化(交通バリアフリー)の推進並びに環境対策の推進を図ることを目的とし、人と地球にやさしい社会環境の実現を目指して活動を推進している内閣総理大臣認定の公益財団法人
※2 EST (Environmentally Sustainable Transport) (参考URL : http://www.estfukyu.jp/ )
環境的に持続可能な交通の略。OECD(経済協力開発機構)が提案する新しい政策ビジョンであり長期的視野にたち交通・環境政策を策定・実施する取組みhttp://www.estfukyu.jp/