YKK株式会社 2021年度 第1四半期連結決算のポイント

2021年08月06日

I.YKKグループ連結業績
YKKグループの第1四半期連結累計期間における売上高は1,913億円(前年同四半期比36.6%増)、営業利益は161億円(前年同四半期は営業利益0.7億円)、経常利益は163億円(前年同四半期は経常利益2億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は115億円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純損失28億円)となりました。

Ⅱ.事業別連結業績
YKKグループでは、2021年度から組織再編を伴う新たな経営体制での事業活動を行っております。それにより、以下の前年同四半期比較は、当該組織再編を反映した組替後の業績で比較しております。

(ファスニング事業)
当第1四半期連結累計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、欧米を中心に新型コロナウイルスワクチンの普及が進み、また米国などでの景気刺激策による個人消費拡大を追い風に、アパレル小売市場にも回復傾向が見られました。一方で、アジアをはじめ各地で変異ウイルスによる感染再拡大が生じるなど、依然先行きは不透明で、当社も一部の拠点では工場の操業制限を実施しながら生産活動を行っております。
このような事業環境のもと、ASEAN、ISAMEA(India/South Asia/Middle East/Africa)を中心に秋冬物衣料品向けの販売が伸びたことや、中国内需市場向けが引き続き好調で、アパレル各分野で業績を持ち直した結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比78.5%増の894億円となりました。営業利益は、世界経済の回復を受けた原材料価格高騰や輸送運賃の上昇等の減益要因があったものの、販売ボリュームの増加及び操業度の向上に加え、継続的なコスト削減及び販管費抑制の取組による増益要因が大きく、120億円(前年同四半期は営業損失14億円)となりました。

(AP事業)
当第1四半期連結累計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内では、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、新設住宅着工戸数は前年を上回りました。海外では、北米では感染症が落ち着き、市場は緩やかな回復が見られますが、インドネシア等のアジアにおいては、未だ感染症の影響が続いており、市場は厳しい状態にあります。
このような事業環境のもと、国内においては、住宅の更なる高断熱化に向けて4月にアルミ樹脂複合窓商品を集約統合し、断熱性能・機能性の強化を行った「エピソードⅡ」を発売しました。新商品投入効果も含め、首都圏を中心に樹脂窓・アルミ樹脂複合窓の販売が好調に推移しました。海外においては、市場が回復している北米での販売が好調に推移しました。また、事業環境の厳しいアジアにおいても売上高は前年を超え、海外合計でも前年を超える結果となっております。
この結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比13.4%増の1,011億円、営業利益は、資材高騰影響があったものの、販売ボリュームの増加や製造コストダウンにより前年同四半期比165.7%増の44億円となりました。

以上