YKK株式会社 2022年度 第2四半期連結決算のポイント

2022年11月10日

I.YKKグループ連結業績
 YKKグループの当第2四半期連結累計期間における売上高は4,438億円(前年同四半期比15.7%増)、営業利益は319億円(前年同四半期比2.5%減)、経常利益は352億円(前年同四半期比6.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は243億円(前年同四半期比4.2%増)となりました。

Ⅱ.事業別連結業績
(ファスニング事業)
 当第2四半期連結累計期間のファスニング事業を取り巻く事業環境は、世界的な物価高騰及び各国の金融引き締めにより、景気の先行き不透明感が高まり、欧米を中心としたアパレル小売市場は回復の勢いが減退しました。各国でのインフレ加速、エネルギー不足、中国でのゼロコロナ政策の継続などにより、景気の先行き不透明感が高まっております。
 このような事業環境のもと、中国では都市封鎖の影響を受けて売上が落ち込んだものの、Europeでの鞄分野向け販売、ASEAN地域でのスポーツ分野向け販売などが好調に推移し、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比19.6%増の2,021億円となりました。営業利益は、原材料価格高騰や輸送運賃の上昇などの減益要因があったものの、販売ボリュームの増加や継続的な販管費抑制の取組み、急速に進んだ円安による増益影響などにより、前年同四半期比27.7%増の288億円となりました。

(AP事業)
 当第2四半期連結累計期間のAP事業を取り巻く事業環境は、日本国内においては、資材価格の高騰や住宅設備の納期遅延が継続する中、新設住宅着工戸数は前年を下回りました。海外においては、北米では市場が好調に推移、中国では不動産規制の緩和が進んだものの市場は落ち込んでおります。アジアでは、インドネシアでコロナ禍からの回復傾向にある一方、台湾、シンガポールで新型コロナウイルス感染症の影響による物件現場進捗の遅れが継続しております。
 このような事業環境のもと、日本国内においては、樹脂窓、アルミ樹脂複合窓等の販売が好調に推移しました。また、7月には、業界トップクラスの耐積雪、耐風性能を持つ高意匠のスチール折板屋根カーポート「ジーポート Pro」シリーズを発売しました。9月には、西日本エリアにおけるエクステリア施工技能者の育成や施工品質の向上を推進するため、エクステリア施工技術研修所「DO SPACE 四国」を開設しました。海外においては、北米やインドネシアで販売が好調に推移し、中国でも、市場が悪化している中、販売が前年を上回りました。
 この結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前年同四半期比12.4%増の2,393億円、営業利益は、販売ボリュームの増加や価格改定、製造コストダウンがあったものの、資材価格高騰影響を吸収できず、前年同四半期比55.2%減の46億円となりました。