YKKが「国連生物多様性条約(CBD)COP15に向けた企業声明」に賛同 ~「自然との共生」のもと、生物多様性に関連する取組みを加速~

2022年10月31日

 YKK株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大谷裕明、以下YKK)は、この度「Business for Nature」が呼びかける、国連生物多様性条約(CBD)の第15回締約国会議(COP15)に向けて、生物多様性の影響や依存度を評価し、2030年までの開示義務化を要請する企業声明(COP15 Business Statement for Mandatory Assessment and Disclosure)に賛同・署名したことをお知らせします。

 「Business for Nature (https://www.businessfornature.org/)」は、「自然破壊からの回復と生態系保護のための包括的アクションを企業に求めていく国際的な連合体」として、2019年、世界自然保護基金(WWF)、世界経済フォーラム(WEF)などの国際的な機関13団体で結成されました。この度の企業声明は、202212月にカナダ・モントリオールで開催されるCOP15に向けて、企業や金融機関が生物多様性への影響や依存度を評価し、2030年までに開示することを義務付けることを採択するよう要請するものです。

 YKKは、1994年に「YKKグループ環境宣言」を制定、2019年には「YKKグループ環境ビジョン2050」を策定し、「自然との共生」を含む4つのテーマに取り組んできました。更に、202010月に「YKKグループ環境ビジョン2050」をファスニング事業における具体的数値目標に落とし込んだ「YKKサステナビリティビジョン2050」を策定し、「気候」「資源」「水」「化学物質」「人権」の5つのテーマと関連する10SDGsの目標達成に向けて取り組むとともに、その達成状況を毎年開示しています。この度の企業声明への賛同・署名を通じて以下の4つの行動を宣言し、これまでの取組みを継続・深化させるとともに、YKK精神「善の巡環」のもと、本業を通じた持続可能な社会の実現により一層取り組んでまいります。

■COP15評価と開示の義務化を求める企業声明(行動宣言)とYKKの取組み
自然への影響と依存の評価
 会社全体でのリスク評価を実施し、その中で水域や大気への有害物質流出、土壌汚染といった自然環境への影響評価を行っています。また独自のチェックリスト(1)を用いて、製造拠点ごとの水リスクの評価と把握を実施しています。
(※1:世界資源研究所「Aqueduct」や水目標設定の国際ガイドライン「Setting Site Water Targets Informed By Catchment Context」等を参照して作成)

自然に関する重要な情報の開示
 YKK統合報告書「This is YKK」データブックにて、生物多様性を含む自然・環境に関する重要なデータについて毎年公開しています。

③事業、バリューチェーン、ポートフォリオにおいて最も重要な問題を優先し、負の影響を回避・削減することへの公開のコミットメント
 2050年までの環境への取組みの長期的な方向性を示す「YKKグループ環境ビジョン2050」にてコミットメントを行っています。また同環境ビジョンに基づき、「YKK6次中期環境方針」を策定し、YKK統合報告書「This is YKK」データブックにて公開しています。

④自然を回復・再生し、河川流域、陸地、海域で協働するために、事業戦略やモデルの変革
 ファスニング製品の材料や梱包の持続可能素材利用への切替えによりバージン材採取時の自然破壊の防止を図っています。またYKK黒部事業所において、創業者 吉田忠雄が理想とした「森の中の工場」の実現に向け、黒部の原風景の再現を目指し、森や水辺の整備を進めています。

■「YKKサステナビリティビジョン2050」と達成状況
 2050年までに「気候中立」を達成するためのYKK株式会社の持続可能性目標。「気候」「資源」「水」「化学物質」「人権」の5つのテーマと、関連する10項目のSDGsの達成にむけて取り組むとともに、YKK統合報告書「This is YKK」にて、毎年その達成状況を開示しています。https://www.ykk.co.jp/japanese/corporate/csr/eco/report/index.html

■生態系保全の推進
 2022年3月、YKKセンターパークの活動を中心に、SEGES(2)「そだてる緑」最終段階の【Superlative Stage】を認証取得しています。
(※2国土交通省・環境省の施策に定められた唯一の緑化評価システム)
https://www.ykk.co.jp/japanese/corporate/csr/eco_contribution.html

「生物多様性のための30by30アライアンス」参画
 本アライアンスへの参画および国内における試行制度への参加を通して、YKKセンターパーク ふるさとの森のOECM(自然共生サイト(仮称))認定取得による国際的な目標への貢献を目指します。https://www.ykk.co.jp/japanese/corporate/g_news/2022/20220809.html