ニュースリリース

2012年5月24日 
YKK株式会社 連結決算のポイント

I.YKKグループ連結業績
 世界の社会・経済情勢が目まぐるしく変化する中で、当期の当社グループは、ファスニング事業と建材事業とで異なる事業環境に置かれました。
 ファスニング事業については、世界的な景気動向の不透明感からアパレル市場の個人消費が一部の高級分野を除き全体的に低調に推移しました。一方、建材事業については、国内市場はフラット35sの優遇金利や住宅エコポイントなどの景気刺激策により新設住宅着工戸数が増加しました。海外建設市場は、米国では建設市場が依然低水準でしたが、中国を中心としたアジア市場は堅調に推移しました。
 このような事業環境下、ファスニング事業、建材事業ともに収益構造の改善に向けた取り組みを進めてまいりましたが、当社グループの当期連結業績は、売上高は前期比横ばいの5,444億円、営業利益は前期比12%減の285億円、経常利益は前期比14%減の266億円となりました。一方、当期純利益は、前期比61%増の163億円となりました。前期は東日本大震災関連などの特別損失を計上していたことなどの要因により、増益となっております。

II.事業別連結業績
(ファスニング事業)
 当期のファスニング事業は、第1四半期は欧州地域での高級分野向け、アジア地域でのスポーツアパレル向け販売を中心に順調にスタートしました。しかしながら、第2四半期以降は日米欧の景気低迷の影響や昨年のアパレル流通在庫補充の傾向が一転し、在庫調整局面に入ったことで事業環境が悪化しました。また、綿花価格の高騰はファスニング事業にとっての主力市場の一つであるジーンズ市場に大きな影響を及ぼしました。
 地域別にみますと、北中米地域では、ジーンズ分野向けの販売が年間を通して低迷したものの、需要が戻った車両分野、また安全分野の好調に支えられました。南米地域はアパレル・靴分野ともに不調でしたが、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域では、高級ブランド向け販売が好調であったこと、またアパレル、鞄向けでも一部でアジアからの縫製拠点回帰の影響もあり、堅調に推移しました。アジア(日本を除く)地域においては、ASEAN・南アジア地域への縫製シフトにより一部の国は大きく販売を伸ばしましたが、全般的には欧米地域の景気低迷とアパレル流通在庫の調整局面の影響を受けました。日本においても、スポーツアパレル、ユニフォーム、鞄分野が牽引し、また、東日本大震災で落ち込んだ車両分野も期中から回復しましたが、アジア地域での販売不振を受けたグループ会社向け材料供給が大幅に減少しました。
 その結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前期比6%減の2,165億円となりました。営業利益は、販売の減少や操業度低下に伴う固定費負担の増加、原材料価格高騰の継続の影響があったことに加えて、中国などの人件費上昇の影響があり、コストダウンだけでは吸収しきれず、前期比16%減の295億円となりました。

(建材事業)
 当期の建材事業を取り巻く環境は、2011年3月の東日本大震災の発生により大きく影響を受けたものの、フラット35sの優遇金利や住宅エコポイントの再開等もあり、日本国内の新設住宅着工戸数は2011年4月~2012年3月で84万1千戸(前期比3%増)となり、前期に引き続き回復基調となりました。また、東日本大震災以降、生活者の「生き方」「働き方」「住まい方」の意識に大きな変化があり、節電や省エネの観点から"窓"への関心が高まってまいりました。
 こうした事業環境下において、住まいに自然エネルギーを取り入れることにより、健康で心地よい暮らしを実現し、環境負荷も少なく抑えるという考え方や、様々な住まいの問題を解決するリフォーム商品などの提案を、ハウスメーカー・ホームビルダー様に対して行ってまいりました。また、生活者接点の"場"として、"窓"の相談窓口である「MADOショップ」を、当初計画を上回る勢いで建材流通店の皆様と展開しました。窓事業の取り組みでは、高品質高性能の窓「APW」シリーズの供給基盤として、2011年7月にYKK AP(株)初の"窓"の製造供給拠点となる埼玉窓工場が稼働しました。なお、当初は東日本大震災により同社東北事業所が被災した影響で一部の商品に生産の遅れがあったものの、同年5月には完全復旧しました。
 その結果、売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前期比5%増の3,229億円、営業利益は前期比99%増の79億円と増収増益となりました。その主な要因としては、海外建材事業が堅調であったことと、国内建材事業では販売の増加による固定費の回収や生産性の向上を図れたことがあります。また、中期事業方針「第2次国内建材事業構造改革」において掲げた、新物流管理システムの稼働を図った「ロジスティクス改革」や、業務センター設立により機能集約と強化を図った「営業業務の構造改革」の取り組みなどによる製造コスト・販売管理費の削減効果なども増収増益の重要な要因であります。

(その他)
 国内不動産事業においては、不動産売却による売上が減少しましたが、国内設備関連事業においては、グループ会社向けの電気工事等の受注が堅調に推移しました。その結果、その他の事業の売上高(セグメント間の内部売上を含む)は前期比10%増の526億円となりました。一方、営業損益は、アルミ製錬事業におけるコスト増加の影響などにより、前期より赤字幅が8億円拡大し、15億円の営業損失となりました。

 

2012年3月期 決算短信(連結)はこちらをご覧ください。

以上

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