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【It's Not Just A Zip #01】ライフスタイルを支えるファスナーが担う責任

2019年12月25日

人々の生活に寄り添うファスナー

地球上に暮らす私たちが手にする衣服、雑貨......。こうしたあらゆる身の回りのものに使われている"パーツ"があります。
それは、ファスナーです。
私たちが身につけているジャケットやズボン、シャツ、シューズ、バッグなど、実に多種多様な衣料品・日用品に、YKKのファスナーが使われています。
きっと、あなたもYKKのファスナーが使われている商品をお持ちのはずです。

ファスナーが広げたファッションの可能性

もしこの世にファスナーが存在していなかったら、ズボンやワンピースの脱着部品の主役は、今も変わらずボタンが務めていたかもしれません。そうなれば毎日の着替えや身支度は、今ほどスムーズではなく、もっと多くの時間をとられていたことでしょう。
また一つの部品ではあるものの、ファスナーにはその優れた意匠によってファッション性を向上させる力があります。
その先駆けとなったのが、1930年代にエルザ・スキャパレリがデザインしたドレスでした。オートクチュールのファッションデザイナーだった彼女は、プラスチック製のファスナーを効果的に配したドレスを発表。部品としてのファスナーの美しさを前面に打ち出すことで、デザイン性を高めることに成功しました。当時としては非常に斬新なアプローチでしたが、今ではごく一般的なファスナーの活用法として世界中に浸透しています。

テクノロジーでつくるエコロジー

ファスナーのリーディングカンパニーであるYKKが世界中で1年間につくるファスナーは距離になおすと300万キロメートル以上。これは地球80周分以上に相当します。
これだけたくさんの量をつくっていれば、使用する金属類、ナイロンなどの材料、スライダーに施すめっきや、テープを染める染料、さらにそのような製造過程から出る工業廃水も莫大な量となります。
私たちはリーディングカンパニーとして、良いものをつくるための技術開発に取り組むと共に、地球環境に配慮した事業をつねに心がけ、地域に寄り沿う企業を目指しています。

「善の巡環」が私たちの基本姿勢

YKKのものづくりを支えているのが、企業精神である「善の巡環」です。創業者の吉田忠雄は「他人の利益を図らずして自らの繁栄はない」という考え方のもとに、新しい価値を広く提供し、よりよい社会に貢献するビジネスを探求し続けてきました。また、これを実践する考え方として、企業活動で生み出した付加価値を、お客様、取引先、それから経営者と従業員を含む自社でわかちあう、"成果三分配"も掲げています。
幼少期に米国の鉄鋼王カーネギーの伝記を読んだ吉田は、その中に「善の巡環」につながる哲学を読み取り、自らの信念に昇華したといわれています。

善の巡環 他人の利益を図らずして自らの繁栄はない

YKKは、社会との共存に最大の関心を払いながら、人と環境の持続可能性を追い求めています。

  • この記事は以下を元に再校正し掲載しています