アパレル部門

グランプリ作品名:color

作者
伊藤 香苗
学校名
名古屋モード学園
使用アイテム
AUROLITE®、PERMEX® エクストラタイプ
作品解説
近年YouTuberやSNSが社会現象となり、一人一人が自分の個性を出し、自分のやり方で表現を楽しむ。それぞれの唯一無二の個性のカラーからインスパイヤ。
様々なカラー(個性)が社会と共存し、面白いものを生み出されている背景から、型にはまらない衣服を提案。
見る角度により見え方の異なるAUROLITE®のように生地も制作。
受賞コメント
素直にすごく嬉しいです。
自身で初めて参加したのが、昨年のこのコンテストでしたが、出来上がった自分の作品をランウェイで見た時に、かなり悔しい思いをしました。その想いから今年は、YKKの商品をどう魅せるか、そして作品とどうマッチさせるかというところに重きをおきました。
見る角度によって色や見え方が変わるAUROLITE®の特徴は、自身のコンセプトとも合っていて、最初に見た時から使用することを決めていました。しかし、アイテムの特徴に対し、ファスナーの細さに物足りなさを感じたため、ファスナーを直線に数本重ねて輝きを増す見せ方を取り入れました。
ファスナーの光の色を拾い糸を染め、ベースのメッシュ生地にその糸を挿し込む作業では、ちょっとしたピースに数時間掛かり、手伝ってくれた皆が嫌がるほどでした(笑)とても苦労しましたが、沢山の人にフォローしてもらい本当に感謝しています。将来は、見る人や着る人が感動するものを発信できるデザイナーになりたいです。

優秀賞作品名:JOIN & FORM

作者
山﨑 綾子
学校名
上田安子服飾専門学校
使用アイテム
ビスロン® No.10、AquaGuard®、AUROLITE®、PERMEX® エクストラタイプ、LENART®、アイレットワッシャー
作品解説
組み立てて解体する。
平面的なバラバラのパーツをファスナーや紐、スナップ・ボタンを使用して、立体的に組み立てる。
縫うように繋ぎ合わされたパーツを部分的に外していくことで、解体することにも楽しさを。
受賞コメント
ファスナー機能を生かしたコンセプトを基にパーツを組み立てたものの、最後まで「自分の作品には軸がなく、受賞は難しいのではないか」と考えていたので、驚くと共にどこかほっとしています。
この作品は、開閉する場所によって見え方ががらっと変わってくるので、切り返しのラインを設定するのに試行錯誤しました。また、元々前身頃はもっとシンプルにする予定でしたが、コンセプト的により面白くしようと考え、最終的な仕様に落ち着きました。
今回の受賞を機に、ものづくりの方向性について自信がつきました。今後は、見た目・機能だけでなく、よりテーマ性を深め、ユーザーに飽きられない作品を作製していきたいです。自身の中で、服づくりと絵を描くことを最終的にひとつに繋げていければよいなと考えています。

審査員特別賞作品名:COINCIDENCE AND PLANARITY

作者
瀬戸川 裕太
学校名
エスモードジャポン 京都校
使用アイテム
透明コイル 透明・染色テープ、AUROLITE®、クイックロン®、LB-S、PERMEX® エクストラタイプ
作品解説
透明コイルファスナー特有のハリ感を活かしたボリューミーなウェアー。色々な着方ができるよう大胆にディコンストラクト。新伝統主義の定義を洋服に置き換え解釈し、今の雰囲気や空気を大切にして表現した。
受賞コメント
大阪会場でのショーを見て、自信を無くしていたので、今回の受賞は驚きましたし、凄く嬉しかったです。審査員の先生方のコメントから自身の改善すべき点も感じ、来年も挑戦したいと思いました。
作品全体のシルエットや肩傾斜についてかなり試行錯誤したので、そこが通じ、評価していただいたことを嬉しく思います。
透明コイルファスナー特有の硬さのあるテープを不便ではなく、良い方向に使い、Webサイトで紹介されていた「清涼感」以外の魅力を引き出したいという気持ちからこのアイテムを選びました。
他のコンテストとは異なり、デザインだけの勝負ではないということを聞いていたのですが、作る前はそれが理解できていませんでした。制作をしている中で「こういうことか」という瞬間があり、そこから様々な課題も見え、クリアしていくことができました。
今後の就職活動でも、今回のコンテストで見つけられたことを武器にしていきたいです。

YKK特別賞作品名:PUZZLE

作者
池川 遼
学校名
大阪モード学園
使用アイテム
LENART®
作品解説
パズルのようにパーツを付けたり外したりすることの出来るディティールを用いて、日々にもっと楽しさ、遊び心を感じられる服を提案。この服を通じて、ファッションの楽しさ、童心を思い出させる。
受賞コメント
グランプリを狙っていたので、YKK特別賞を受賞できたことは嬉しかったのですが、まだまだかなと思いました。
作品のコンセプトが「楽しい服」だったので、ポップで楽しい感じが素材から伝わるように生地の選定にはこだわりました。
使用した素材は、本来鞄に使われる「マグダス」というナイロンの素材。全て二枚合わせで縫製したため、糸調子が狂ってしまい縫製するだけで3週間掛かるなど非常に苦労ました。
アイテムは、あえてファスナーを多用せず、シンプルにパーツを表現したかったので、LENART®を選択。今回の作品にぴったりでした。
来年からはスポーツウェアのデザイナーとして働くことが決まっています。スポーツウェアには、特に機能性が備わっていることが大切なので、凝った素材を使用したいと考えており、ファスナーも含め付属についてもっと勉強していきたいです。

ファッショングッズ部門

グランプリ作品名:靴にも傘を

作者
土方 春稀・細川 悠眞
学校名
ヒコ・みづのジュエリーカレッジ
使用アイテム
AquaGuard®、ソフィックス®
作品解説
「靴にも傘を」をコンセプトに、急な雨にも対応できるように甲の部分にポケットをつけ、そこからレインコートが出てくるようにした。レインコートをアタッチャブルにしたソフィックス®の取り入れ方に着目してほしい。
受賞コメント
最後の方は諦めかけていたのですが、グランプリを受賞でき嬉しい気持ちです。審査員の村手さんからも完成度が高いと褒めていただき、約2か月の長い制作期間を頑張って良かったと思いました。将来はスポーツメーカーで、シューズデザイナーをしたいです。[細川さん]
グランプリを取ろうというモチベーションで2人でやってきましたが、ファッションショーで他の作品を見て自信を無くしていたので、グランプリの受賞は今でも信じられないほどびっくりしています。スニーカーのデザイナーを目指しているので、デザインも褒めていただけて嬉しかったです。[土方さん]
二人でデザインと制作のメイン担当を分けて臨みましたが、デザインを具現化することの難しさやお互いのこだわりの落としどころを見つけるのに苦労し、ギスギスするシーンもありました(笑)それを乗り越え受賞できてよかったですし、デザインと制作のメイン担当を分けた制作は、とても良い経験になりました。

優秀賞作品名:peace

作者
伊藤 里緒
学校名
中部ファッション専門学校
使用アイテム
ビスロン® No.10、透明コイル 透明・染色テープ、AquaGuard®、クイックロン®、POWERHOOK®、樹脂カラビナ、LB-S、IB-ER、アイレットワッシャー、ソフィックス®
作品解説
非常用バッグを持って避難する準備はできていますか?
我が家はダサいという理由で仕舞い込んでいた。
いざという時、直ぐに持ち出さなければ意味がない。
いつも見える所に「飾る非常用バッグ」を提案。
受賞コメント
グランプリを目指していたので、正直、悔しいという思いはありますが、グランプリの作品を見て、自分には無い発想や非常に高い技術を感じ、最終的には納得しています。
リュックサックは初めての作製だったため、作り方の参考にと店頭まで色々なタイプを見に行きました。市場のリュックサックは確かに非常に機能性が高いのですが、参考にすると既存のありきたりな作品となってしまうと感じ、コンテストだから挑戦できる、別の切り口から見た機能性を付加しました。
将来は、ファッションデザイナーを目指しています。今までは、自分の好きなものを作製し、コンテストへ応募してきましたが、リュックを背負った際に肩が痛くないかなど、今回初めてユーザー目線で作製することができたので、この経験をデザイナーとして生かしていきたいです。

審査員特別賞作品名:甲冑~藍~

作者
森 雄浩・五十嵐 陸人
学校名
ヒコ・みづのジュエリーカレッジ
使用アイテム
LB-S、IB-ER、BELNAP® パール、アイレットワッシャー
作品解説
日本の伝統的な防具の甲冑がモチーフ。
鎧のように堅牢であり、フレキシブルに動く甲冑独自の構造を用いた。脱着を行うことが容易で、様々な人が身に着けていたことから調整することができる。この4点に着目した靴。
受賞コメント
受賞した感想としては、嬉しい気持ち半分、悔しい気持ち半分です。自分たちで染めた革の色味や、この作品は構成するパーツが多かったので、パターン制作から大変でした。今後は、機能で魅せる靴のデザイン開発をしていきたいと思っています。[森さん]
名前が呼ばれてホッとしましたが、グランプリを狙っていたのでやはり悔しいです。作品のパーツが多く、作る順番が難しかったです。紐の通し方などは、実際の甲冑と同じ作り方にするのにこだわり、本物の甲冑を実際に見に行き、どのように作られているのかを確認しました。将来は、デザインだけでなく制作もでき、自分が思い描いたシューズを作れるようになりたいです。[五十嵐さん]

YKK特別賞作品名:envelope ~ママもパパもおしゃれしたい~

作者
鈴木 裕里加
学校名
東京モード学園
使用アイテム
METALUXE® 箔転写タイプ、クイックロン®、樹脂カラビナ、IB-ER、ソフィックス®
作品解説
子育てに必需品の抱っこ紐を機能性とオシャレさを兼ね備えた使用へデザイン。通気性、子どもの成長に合わせた機能など、ママやパパに嬉しい収納がたくさんついている。使わない時にはコンパクトにまとまる、子ども、パパ、ママに嬉しい作品。
受賞コメント
賞を取れると思っていなかったので、名前を呼ばれてびっくりしましたが、すごく嬉しいです。
同世代に子育てをしている人が多く、苦労していたので、何か役に立つものを作りたいという気持ちから始まりました。とは言え、普段は服をメインに制作しているので、抱っこ紐や鞄などのグッズの縫い方も分からず苦労しましたし、ユーザーのリアルな気持ちが分からないため、子育てしている友人に聞いてみるなど試みました。
使用したアイテムは、テーマに沿ってお洒落なものを選ぶだけでなく、子どもの肌に触れた時の安全性などを考え選定しました。
将来は、アパレルやグッズの衣装デザイナーになりたいです。今回のコンテストを機に、装飾としてだけでなく、機能性も活かせるようにファスナーを使っていきたいと感じました。
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