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ニュースリリース

2006年6月5日 金属ガラスを用いた製品2種の量産化に目処

東北大学金属材料研究所
群馬大学大学院
並木精密宝石株式会社
長野計器株式会社
YKK株式会社
(財)次世代金属・複合材料研究開発協会


新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「金属ガラス成形加工技術プロジェクト」(プロジェクトリーダ:井上明久東北大学教授、委託先:(財)次世代金属・複合材料研究開発協会)では、金属ガラス製部材を用いたマイクロギヤードモータおよび圧力センサの量産化に目処をつけました。


現在までの報道
1. "金属ガラスで超精密ギヤ" 東北大金研&YKK
並木精密宝石が今後の需要動向をみて量産化する方針(2003.10.10 日本経済新聞)
2. 圧力センサ 金属ガラス製開発 東北大金研、長野計器&青山製作所
2年後の実用化を目指す(2004.5.11 日本経済新聞)
3. "ギアドモーター 東北大が世界最小" 東北大金研 井上所長、並木精密宝石、YKK
量産化プロセスを確立し、2006年度の実用化を目指す(2004.12.28 日刊工業新聞)


金属ガラス
金属ガラスは、高温で溶融した金属の原子構造をそのままの状態で凍結・固化させた非晶質構造をもつことから、強度、靭性および耐食性等において従来の結晶質合金に比べ、はるかに優れた特性をもっています。また、結晶合金のような大きな凝固収縮がないため三次元的に複雑形状をした精密部材でも射出成形法により1工程で最終製品形状に加工することが可能です。このため従来の機械加工・最終仕上げといった加工工程が大幅に短縮され、省エネルギー・ローコスト生産が可能となります。


量産化開発製品の詳細
今回、金属ガラス部材を用いて開発、量産化に目処をつけた製品は、直径2.4 mmのマイクロギヤードモータおよび高感度・小型圧力センサです。
マイクロギヤードモータは、東北大学金属材料研究所(井上明久所長)、(財)次世代金属・複合材料研究開発協会、並木精密宝石(株)およびYKK(株)が共同で開発したものです。ギヤ部となる遊星歯車減速機(並木精密宝石が開発担当)は、ジルコニウムを主成分とする金属ガラス製の外径0.7 mm歯車等(YKKが製造ライン開発担当)で構成されており、従来の鋼製歯車に比べ20倍以上の耐久性をもっています。このマイクロギヤードモータは、内視鏡など人間の体内で使用する医療機器、また、医療ポンプ等の駆動源として使うことが可能です。さらに高度医療分野への波及効果のみならず、デスクトップファクトリー(机にのる超小型工場)用駆動装置や微少空間を自在に走行して検査や修復を行うマイクロロボット等、さまざまな分野への活用が期待されます。
圧力センサは、東北大学金属材料研究所(井上明久所長)、(財)次世代金属・複合材料研究開発協会、長野計器(株)およびYKK(株)が共同で開発したものです。センサの最も重要なダイアフラムと呼ばれる圧力検出素子を、ジルコニウムを主成分とする金属ガラスを用いて射出成形にて作製し(YKKが開発担当)し、さらに、金属ガラスに適した圧力検出膜を開発(長野計器が開発担当)することで従来比2分の1直径の小型化や約4倍の感度向上を達成しました。この圧力センサは、燃料噴射圧を高めた低環境負荷型ディーゼルエンジンや精密な油圧ブレーキ制御への応用が期待されています。
これらの金属ガラス部材を用いたマイクロギヤードモータおよび圧力センサは、2003〜2004で試作および性能確認が既に完了していましたが、量産化プロセスならびに品質管理方法の確立が課題として残っておりました。今回、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の資金的追加支援により、両製品共に量産化プロセスの開発に成功することで、既に国内外メーカへのサンプル供給或いは社内での信頼性・寿命試験を実施しています。
このような実用化研究の成功により、先だって発表されました「第五回産学官連携推進会議(2006.6.10〜11京都国際会議場)」で、東北大学金属材料研究所(井上明久所長)、並木精密宝石(若菜氏)、長野計器(長坂氏)の内閣総理大臣賞の受賞が決定致しました。


以上

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