I.YKKグループの連結業績
2003年度(2004年3月期)は、2002年度のYKKグループの収益回復を単年度の回復で終わることなく、持続的に収益拡大を図っていく年と位置付け、第2段階の事業構造改革を推進して参りました。
その結果、2004年3月期連結業績は、売上高が前年同期比17%増の5,547億円、営業利益が23%増の342億円、経常利益は38%増の285億円となり、2期連続の増収増益を達成する見込みです。
これはファスニング事業が好調に推移したことに加え、2002年10月1日付でYKK AP(株)を連結子会社としたことが通年寄与したことによります。
事業別売上高は、ファスニング事業がファスナーを使用した衣料等の増加により、前年比3%増の2,005億円を予定しております。
地域別では、北中米グループとASAOグループ(アセアン・南アジア・大洋州地域)が不振でしたが、特に、日本と東アジア、EMEA(欧州・アフリカ・中東地域)が好調でした。
建材事業は、3,493億円と実質ベースでは前年とほぼ同水準を見込んでいます。住宅用建材事業が好調に推移した反面、ビル建材事業では前年を下回ります。
当期純利益は、北米地域における事業構造改革費用を24億円特別損失に計上したものの、YKK AP(株)の将来に向けての収益基盤の安定化が図られたことにより、繰延税金資産を171億円一括計上したことから税負担が減少したこと等の利益増加要因があり、前年同期比2倍の272億円となる見込みです。
なお、YKK AP(株)の連結子会社化による影響を除いた実態ベースで比較すると、連結業績は、売上高で2%増収、営業利益で2%増益となる見込みです。
2004年度(2005年3月期)の連結業績は、売上高が2003年度推定実績比5%増の5,821億円、営業利益は22%増の419億円、経常利益は35%増の384億円を計画いたします。当期純利益は、2003年度の繰延税金資産計上171億円の特殊要因がなくなり、前年比77%の210億円となる見込みです。
II.2004年度YKKグループ経営方針
1.2004年度経営方針
YKKグループを取り巻く経営環境は、経済の一層のグローバル化で激しく変化しております。この変化の激しい中で、2004年度は2001年度から進めて参りました事業構造改革の成果を出す年と位置付けます。
2.建材事業構造改革
| (1) | YKKグループ建材事業の統合による効果 | |
| YKK AP(株)は、2003年10月1日付のYKKグループ建材事業の完全一体化により、製造部門の管理運営体制を、現行の地域別7工場体制から、2004年4月1日より商品群別製造体制へ移行いたします。この商品群別製造体制への移行により、開発・製造から営業・管理までの商品毎の一貫経営が可能となります。 2001年度〜2002年度の第一段階の事業構造改革で、既に50億円のコスト削減効果をあげていますが、この完全一体化により50億円の統合効果を目標といたします。 |
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| (2) | 中国建材事業の事業基盤の整備・拡充 | |
| YKK AP(株)は、2004年度において海外建材事業の収益基盤の整備拡充を図って参ります。この中で、特に中国建材事業の事業基盤の整備・拡充に全力を傾注いたします。 | ||
| [1] | 2004年4月 大連YKK AP社 完成品供給スタート | |
| 樹脂サッシに対するマーケットの信頼を回復させ、品質の更なる向上を図るため、ファブリケーターによる販売のみならず、デベロッパーに対しての完成品供給を2004年4月よりスタートし、品質管理体制の構築を図って参ります。 | ||
| [2] | 2004年4月 YKK AP蘇州社 部品供給スタート | |
| 部品事業の世界戦略工場としての蘇州社が、2004年4月より供給をスタートいたします。 | ||
| [3] | YKK中国社にYKK AP建材事業部を設立 | |
| 国内需市場での事業推進の更なる強化を図るために、YKK中国社にYKK AP建材事業部を設立いたします。建材事業部では、中国全体の営業推進・商品企画・商品開発・施工管理・システム管理等各機能の統括部門を設立し、営業機能を強化していきます。 | ||
3.ファスニング事業構造改革
○ 伸びゆく需要への更なる挑戦
ファスニング事業のグローバル事業経営の中で、ファスナーの需要は全体として右肩上りで増大しておりますが、縫製産業の移転に伴い地域毎のファスナー生産量は大きく変化しております。
こうした環境のもと、伸びゆくマーケットへの対応として、2004年度以降、ファスニング事業の海外での新設及び増設としては総額292億円の投資を実施いたします。特に、中国においては、その内223億円の投資を予定しております。この中で、スナップボタン・金属ボタン事業において中国の無錫市に新たな会社を設立し、工場建設に着手いたします。
III.YKKグループの新経営体制
1.YKKグループにおける執行役員体系の見直し
YKKグループ(YKK(株)・YKK AP(株))では、経営と執行の分離により、迅速な事業・業務執行を図ることを目的として、1999年度より執行役員制度を導入いたしました。こうした執行役員制度の定着のもと、事業執行力の更なる強化を図るために、現在の執行役員の体系に2004年4月1日付にて「執行役員」を加え、5階層にいたします。
〔執行役員体系・概念図〕
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2.グループ執行役員制度の導入(2004年4月1日付)
現在YKKグループは、ファスニング事業と建材事業と工機事業の3事業グループによるグローバル事業経営に加えて、日本を含めて世界6極による地域経営を推進しています。
また、2003年4月に、
| ・ | ファスニング事業について、これまでの代理店制度を一部見直し、直販も行っていく新国内販売体制としてYKKファスニングプロダクツ販売(株)の設立 |
| ・ | YKKグループの間接業務のコスト削減を図るため、YKKビジネスサポート(株)の設立 |
を行って参りました。
こうしたYKKグループ経営体制において、YKKグループの企業価値の更なる向上を図ることを目的として、グループ執行役員制度を2004年4月1日より導入いたします。
3.取締役会機能の強化
| (1) | 年金政策担当取締役の任命 |
| 今後の企業年金基金の運営は、母体企業であるYKKの経営にとって非常に重要な経営課題であり、制度運営にYKKの経営の意思を反映させるように年金政策担当取締役を任命いたします。 | |
| (2) | 新任取締役候補者の選任 |
| 中長期におけるYKKグループの企業価値の更なる向上を図るため、世代間のバランスを考慮し、取締役会に新たな経営の視点を加えます。 | |
| (3) | 新任監査役候補者の選任 |
| 社外監査役候補者を新たに選任し、監査役制度に関する改正商法での社外監査役の員数(監査役の半数以上)を前倒しで充足いたします。 |
2004年度は、自己変革への挑戦をキーワードとして、これまで進めてきた事業構造改革の成果を出す年と位置付け、一層のブランド価値の向上、2005年度以降の新たな成長・発展へ結びつけていくことを命題といたします。
以上
本件に関するお問い合わせ先
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