この度、YKK株式会社(本社:東京都千代田区、社長:吉田 忠裕、資本金:119億2,271万7千円)とユニチカグループ(ユニチカ(株)、ユニチカファイバー(株)、ユニチカ通商(株))は、世界でも初めてとなる完全生分解性の面ファスナーを共同開発し、2003年1月より発売いたします。
この生分解性面ファスナーは、環境低負荷素材である植物由来のポリ乳酸を主成分として、使用後はコンポスト中あるいは自然環境中で分解消滅いたします。そのため、農業・林業分野、土木分野や電線の結束バンド、医療あるいは食品分野などで多く用いられる使い捨て衣料・資材としての需要が期待されています。今後、拡大が見込まれる同分野の潜在需要をYKK株式会社、ユニチカグループが共同で開拓しながら、市場浸透を図っていきます。
1.技術開発の背景と内容
面ファスナーは、衣料や鞄、その他車両のヘッドレストカバーなど産業資材分野でも幅広く使われており、近年環境問題の高まりの中で環境に優しい面 ファスナー素材が強く求められてきました。一方、この様な地球的規模での環境問題がクローズアップされる中で、将来的には従来の石油系プラスチックに取って代わる環境低負荷素材として、再生可能な植物資源由来のポリ乳酸が注目されています。しかしながら、面 ファスナーは高度な製造・加工技術が要求されるところから、これまでは石油由来の合成繊維・樹脂製のものしか存在しませんでした。
こうした状況にあって、面ファスナー製造に高度な加工技術を持つYKK株式会社とポリ乳酸素(ユニチカ商標:「テラマック」)を持つユニチカグループが共同で開発に取り組み、世界初となる生分解性「面 ファスナー」を誕生させました。開発にあたっては、テラマック樹脂を用いてYKK(株)がフック側を、ユニチカファイバー(株)がループ側をそれぞれ担当いたしました。
今回開発しましたのは、以下の3種類の製品です。
1)ポリ乳酸樹脂を主成分とするモールド面ファスナー(フック側)
2)ポリ乳酸繊維製ナッピングテープ(ループ側)
3)上記2種類を貼り合わせた結束用バンド
なお、上記2)のナッピングテープ(繊維製品)のバックコーティングもポリ乳酸の水性エマルジョンで行い、100%ポリ乳酸製を達成いたしました。
2.技術開発の特徴と期待される応用分野
本製品は面ファスナーとして従来の係合機能を有し、通常の保管ならびに使用環境下ではほとんど分解せず安定で長期使用が可能ですが、使用後にコンポスト中に投入すると速やか(数日以内)に形状崩壊をはじめ、数週間以内に堆肥化されます。また、土中ではゆっくりと分解が進行し、数年後には土に還ります。
用途としては、電気関係の配線や農業・土木分野で使われている結束用の紐やバンドの代換えとして、また使い捨て衣料、特に病院関係や食材製造現場で使われる面 ファスナーとして潜在需要の掘り起こしを目指します。
3.今後の販売計画
販売は2003年1月からYKK(株)、ユニチカグループのユニチカ通商(株)双方で展開。YKK(株)は「クイックロン」の商標で、農業・土木分野やディスポーザブル分野を中心に、ユニチカグループはポリ乳酸からなる一連の製品群(繊維、不織布、フィルム・シート、射出成形用樹脂、その他最終製品)を「テラマック」の統一商標で幅広い展開を行っていますが、今回の面 ファスナーもそれら製品群の一つとして「テラマック面ファスナー」として販売いたします。
両グループ合計で初年度8千万円、次年度2億円、3年後には5億円の売り上げを目指します。
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以上


